なぜかPC環境に凝ってしまったゲーセン音ゲーマーが,使っているものを色々紹介する

はじめに

こんにちは.いくら~です.はじめましての方ははじめまして.普段はゲームセンターでmaimaiって音ゲーをしばくのを生業としています.

ということで私自身は「ゲーマー」ではありますが,最近世間一般に「ゲーム」と言ったら真っ先に挙がってくるであろうApex,VALORANT,FortniteといったFPS・TPS系はやっていないし全く興味ないのです.ただ,半年ほど前に原神をやってみたいという軽い気持ちでゲーミングPCを買って*1以降,気づいたら暇なときにPCガジェットの情報を色々漁っており,(PCゲームはサブ的にやっているに過ぎないにも拘わらず)気づいたら色々とこだわって買い揃えていました.

ということで,ある程度納得いくアイテムがそろったなと感じてきたこともあり,自宅のPC環境で使っているアイテムを紹介します*2.選んだ理由を中心に,他の候補製品との差別化点,実際の使用感とオススメ度も簡単に書いていこうかなと思います.ちなみに想定読者はいるにはいますが,人数としてはごくわずかなので基本的にこの記事は自己満足で書いてます.

 

 

PC本体と重要周辺機器

PC本体

オススメ度(★★★★☆)

厳密には今回紹介する物の中で最初に買ったのはモニターなんですが,私のガジェットへのこだわりが芽生えたのはこのPCを買うために色々と調べ始めたことがきっかけだったので,今の私の原点と言える買い物です.

まずスペックをご紹介します.商品ページ,また納品書を貼っておきます(直撮りでごめんなさい).ちなみに価格は¥185,290でした.

 

www.ark-pc.co.jp

 

 

さて,ゲーミングPCを買うときは家電量販店で買わずBTOメーカーで買え,というのはもはや常識になりつつありますが,BTOメーカーというと皆さんはどういったメーカーを思いつくでしょうか? ドスパラマウスコンピューターパソコン工房,FRONTIER,Storm,TSUKUMO,HP,Lenovoサイコムあたりが有名でしょうか.ただ私は今回このどれでもないBTOメーカーを選びました.

それがここ.「パソコンSHOPアーク」さん.

 

www.ark-pc.co.jp

 

ただ結論から言うと,万人にはオススメできません.ここの利用ハードルは高い気がします.で,ここで買った理由は大きく分けて2つ.

 

  • サポートの充実度合い
  • 使っているパーツのメーカー・型番が(ほぼ)明記されている
    あとは単純に買おうと思ってたタイミングでセールをやっていて,お得に買えた(と思っている)

 

まず大前提として,パソコンは超がつくほどの精密機械です.なので,この手の話に興味を持っていて,「次パソコン買う時は自作してみたいな~」と思っている今ならまだしも,パソコンなんて本当に何もわからない初心者だった当時の私からすると,(特に壊れた時)サポートが充実していることは結構重要なことでした.

その面で外れたのが例えばFRONTIER.あそこは確かに安いし,いつ見ても何かしらセールをしていますが,サポート面で不安を覚えました.それとドスパラは家族から「サポートが良くない」という評判を聞き却下したというわけです.*3

そして,こっちの方が重要ですが,使っているパーツのメーカー・型番が明記されているのは安心感の面で違いました.例えば,パソコンが全く動作しない不具合が起きたと仮定します.そして,実験を行った結果,壊れていると思われるパーツが特定できたと仮定します.この場合,もちろん最適解はパソコン全てを買い替えることではなく,そのパーツを換装することかと思います.

ここで,パソコンのパーツの相性問題を考えないといけません.BTOメーカーで買った場合,ここの判断がかなり難しくなると考えました.つまり,使われているパーツのメーカー・型番が分からない状態の場合,Amazonとかでパーツを1つ買ったとして,それがそのPCに合わない可能性がどうしても生まれます

もちろんどのBTOメーカーも,「パーツ同士の相性が悪くて最初から動作しませ~ん(笑)」なんてパソコンは送ってきません(そんなことがもしあったら大問題ですよね?).しかし,BTOメーカーの多くは独自ルートでパーツを大量発注し,中にはオリジナルのパーツを使うことでコストを抑えているらしいです*4.なので,パーツ1つを替えるとなった時,リスクが結構あります.結果的にパソコン全体を買い替えることもあるかもしれません.

しかし,パーツの詳細がわかっており,しかもそれらが市販されているなら話は変わります.それと全く同じものを買ってくれば良いだけです.したがって,個人でパーツを全部揃えるよりは安く,手軽に組むことができ,なおかつパーツ換装が必要な際のリスクも(0とはいかずとも)ある程度低くすることができ,結果的に長く使える可能性が高い,つまり結果的に安く抑えられる可能性が高いのではないかそう考えて,私はこのメーカーを選択しました.*5

先ほど,利用ハードルが高いと言った理由はここにあります.少なくともゲーム用にPCがあれば良い,という考えの方には向いてないと思います.グラボやCPUの型番が分かる,程度よりは一段上の知識量が必要な気がします.今思うと,買った当時は全く意識してませんでしたが,こういう考え方をしていた時点で,ガジェットを好きになる未来はすでに決まっていたのかもしれません.

 

以上を踏まえつつ最終的に選んだのが本章冒頭でご紹介したものです.以下では3つほどこだわった部分について簡単に紹介します.

 

  • CPU:Intel Core i5-12400
    ゲーミングPCでIntel製のCPUを使う際に一般的なのは,「○○F」という「F」がついたモデルですが,あえてFなしを選びました.FつきはCPUから映像出力ができないモデル.Fなしはそれができるモデルです.グラボから映像を出すので基本的にはFつきで良いのですが,映像が出ないといった不具合の際に原因の特定がしやすくなるという理由からCPUからも映像が出せるタイプを選びました.
  • クーラー:Scythe 虎徹
    結構有名らしいサイドフロークーラー.確かデフォルトのは心許ない印象を受けたのでアップグレード.クーラーは正直今もよくわかってない部分が多いのでこれから勉強していきたいところ.
  • 電源:750W 80PLUS GOLD
    個人的にですが,PCを買う時に一番こだわるべきパーツはグラボではなく電源だと思っています.電源にある程度余力があれば,グラボの換装とかしたいときにもなんとかなりますが,最初についているグラボに合わせた容量の電源だと足りないことが多そうなので.ということで,電源はカスタマイズできるBTOメーカーが個人的にはオススメです.

 

あとは,マザーボードかグラボかどっちか忘れましたが,なんか買った当時ASUS製のパーツが安くなるキャンペーンをやっていて,通常だと価格を上乗せしないと替えることができないパーツなのに,「それに替えると値段が下がる」という意味の分からない現象が起きていたので,ここは深く考えずにASUSのものにカスタマイズした記憶があります.

 

最後に,このPCの全体的な感想を簡単に.まず,パフォーマンスはとても良い.原神やってて不安を覚えた点は1度もないし,それ以外についても申し分ない.最近出たホグワーツレガシーはいつか買ってやってみたいと思ってるんですが,これも設定さえバカなことをしなければちゃんと動くはずです.また幸い故障は1度も起きていません.なので,「故障が起きたら」という懸念のもと選んだ理由が活きた場面は1度もないです.まあそんなこと起こらない方がいいのでね.

ともあれ,細かい差は各メーカーあれど,12世代のi5とRTX3060Tiの組み合わせは,ゲーミングPCデビューする方にはうってつけと言えると思います.困った方はこの構成でいいのではないでしょうか.そのうち4060や4060Tiとか出てきて,それの方がコスパで優れるという時代になったらまた話は変わるでしょうが,もうしばらくはやはりこの構成が王道で安パイな気がします.ただ,私がこのPCを買った時は,RTXの4000番台が本格的に市場に出回る前でしたので,このスペックは「ミドルスペック」って感じでしたが,4070までは出ている今の時代だと「必要最低限」のラインになりつつある気もしています.

パソコンは1度買ったら結構な年数を使うことになる買い物になるため,その点も考えると良いのかなと思います.オススメ度で1点減点されているのは,こうした私の今の考えも踏まえてます.

 

 

キーボード

オススメ度(★★★★★)

まずは使っているものを紹介.RazerのHuntsman V2 Tenkeylessってやつです.

 

 

ただ,このキーボードにたどり着くまでには紆余曲折ありましたので,この章ではそのことについてつらつらと書き連ねます.

まず私が前に使っていたキーボードからご紹介します.LogicoolのK270という,安物だけど値段のわりに性能は結構ちゃんとしてるキーボードです.

 

 

で,実のところこれはこれで結構おススメです.今は職場に持っていって使ってます.PCでゲームをやらない方なら結構良い選択肢だと今でも思ってます.ただ,このキーボード,2つほどゲーム利用で困った点がありました.

 

欠点①:デカい

このキーボード,右側にテンキーがついている,いわゆるフルサイズキーボードなんですが,ゲームをする時マウスを振るスペースが足りなくて,マジで邪魔

ついでに私はずっとデュアルモニター環境なので,通常のPC作業でもカーソルが左端まで届かないことが時々あり,これもだいぶ鬱陶しい.

キーボードのホームポジションの位置はどんなサイズであろうとほとんど変わることがないため,キーボードがデカくなると左右にちょっとずつ膨らむのではなく,極端に右に片寄って伸びていきます.原神に限りませんが,今のPCゲームの多くはマウスで視点の移動を行います.このマウスの移動範囲が狭まるのは結構ウザい.ということで,フルサイズからテンキーを除いたテンキーレスキーボードにしようと思いました.

だったら,もっと小さい75%~60%キーボードを買えばいいじゃない?そんな声が聞こえてきそうです.

 

しかし私から言わせると,あのサイズにまでなってしまうとそれはもはや「キーボード」ではありません

 

ゲームコントローラー」です

 

Nintendo Switchのプロコンだとか,Play StationのDUALSHOCKシリーズだとか,あれらと同じカテゴリーの商品です.

 

 

例えば,KeychronのK3というキーボードがあります*6

 

 

いわゆる75%キーボードと呼ばれるサイズなんですが,このキーボード自体の品質は(レビュー動画くらいでしか情報を見ていませんが)全体的に高いと思います.

 

「配列を除いては」

 

一番わかりやすいのがここでしょう.

 

ご覧ください

 

 

 

 

矢印キーがバグってます

 

普段使いのキーボードでこれは間違いなくストレスがマッハで貯まります.75%以下のキーボードは,どうしてもテンキーレスよりさらにスリムなことを売りにしているので,ほとんどがこういう「配列の歪み」を抱えています.

 

そして75%以下のキーボード最大の問題点.

 

規格が全然統一されていない

 

良く言えば,「個性が出る」わけですが,そんな綺麗ごとでごまかしている場合ではありません.もちろん文字のキーは日本語配列なら日本語配列で統一されているので良いのですが,それ以外のキーについては,どこに何があるか細かいところで結構違います.なので,買い替えをしようとした際に全く同じ配列のものが生産終了している,なんてことが普通に起こりうるわけです.

パソコンを,インターネットやその他諸々の作業「も」できる「ゲーム機」として考えるのであれば,そのコントローラーとしてあれらのサイズのキーボードを買うのは良い選択肢でしょう.

しかし,私が買ったのは「パソコン」です.Twitterもするし,YouTubeで動画は見るし,アニメや映画も見るし,Amazonで買い物だってするし,大学の勉強もこれでするし,こうやってブログを書きたいなんて思うこともあるし,動画編集もまたやってみたいと思ってるし,そしてゲームもこれでやりたいわけです.

長々と書きましたが,以上から私がキーボードに求めたのは,ゲームに便利な側面も持った汎用性の高さ,です.

 

欠点②:キーの反応が安定しない

これはまあゲーミングキーボードではないので仕方ないかなという感じではあります.ただ原因が結局最後まで特定できませんでした.考えられたのは2つ.

 

  1. キースイッチの問題
    そもそもゲーミングキーボードがなぜ高いのか皆さんご存じでしょうか?
    LEDがピカピカ光るから? 違います.キースイッチの構造が全く違うからです.
    キーボードには大きく分けて3種類のスイッチの構造があります.

    メンブレン
    パンタグラフ
    ・メカニカル式

    です.LogicoolやELECOMなどで安価に手に入る一般的なキーボードのほとんどはメンブレン式かパンタグラフ式です.ちなみに上で紹介したK270はメンブレン式で,デスクトップPC用のキーボードは大体これです.一方ノートパソコンのキーボードの多くはパンタグラフ式で,超薄型を謳う安価なキーボードもこれである場合が多いです.
    一方メカニカル式は値段が高くなります.ゲーミングキーボードを名乗るものは大体がこのスイッチを採用しており,このため値段が一気に上がるわけです.
    カニカル式の利点としては,打鍵感の良さと耐久性の高さが挙げられます.前者については後ほど語るとして,後者に関しては,ゲームをしていると特にWASDキーを中心にどうしても通常使用だとありえないキー入力をすることがあります.ゲーミングPCを買って以来しばらくはこのK270でゲームをやっていたため,いつの間にかキーがへたっていた可能性は十分にあると思いました.

  2. ワイヤレスの接続の安定性
    結果的にはこっちの理由が大きかったと今では思っています.K270はワイヤレスなのですが,ワイヤレスキーボードの場合,USBドングルをPCに挿して使用するタイプとBluetoothで接続するタイプの2種に大別されます.一般的に前者はPCしか使えないデメリットがあるが,安定性と遅延の少なさがメリットとして挙げられます.Bluetoothは複数台の同時接続が可能だったりiPadで使用することもできますが,接続の安定性にはやや難があるとされます.
    K270は前者.USBドングルで接続するタイプです.しかも,Logicoolは特にワイヤレスの品質の高さに定評があります.なので,後考えられる理由としてはPCとキーボードの距離くらいです.これは調べて分かったことなのですが,高級品のUSB接続ワイヤレスキーボードの場合,USBドングルとキーボード本体の距離を近づけるための延長アダプタがついていることが多いそうです.有名なLogicoolのG913あたりはまさにそう.

     


    K270には,こういう延長アダプタはないのですが,今の部屋のレイアウト的にこれ以上キーボードとPCの距離を近づけるのはかなり厳しかったです.

 

前置きがめちゃくちゃ長くなりましたが,こういった不満点を考慮して,以下の条件でキーボードを探しました.

 

  • テンキーレスサイズ
  • カニカル式.軸は赤軸,またはそれに準ずるもの
  • 延長アダプタ付きのUSB接続ワイヤレス
  • ある程度ゲームに便利な機能(プロファイル設定機能やWinキー無効など)

 

ちなみに,「軸」とはメカニカルキーボードのスイッチの種類のことで,赤軸はその中でも静音性に優れたタイプです.よくDiscordでボイスチャットをしながら原神をやるので,赤軸が最も望ましいと考えました.

 

www.dospara.co.jp

 

さて,細かいところは絞り込んでから考えるとして,とりあえずこの4条件で探しました.

出てきました.天下のLogicoolとRazerから最高級キーボードが出てきました.

 

 

どちらも3万円前後する超高級品です.

 

高い

 

簡単には手が出せません.2万円前半くらいだったらまだ買ってもいいかなとなりますが,3万円ですよ?3万円

他のメーカーもざっと調べましたが,やはりこれを明らかに超えている製品は存在しない.ということで,この2製品に関しては徹底的に調べました.

そして,どちらも致命的な問題点に気づきます.

 

まずはLogicoolのG913 TKL.こちらはキーキャップの耐久性に難ありというレビューを少なからず見ました.例えばこちらの動画を見ていただければわかるんですが,キーの塗装が結構剥げています.

 


www.youtube.com

 

G913 TKLというと,見た目の高級感も人気の理由の1つ.実際私も見た目にはかなり惹かれました.というか未だにこれの見た目には憧れています.しかし,そんなキーボードなのにキーの印字が剥がれたら本末転倒もいいところ.一気に見た目がダサくなります.キーボードを買おうと思っていた去年末頃から,おしゃれな部屋の構築は自分の中の野望としてあったため,見た目でディスアドバンテージを背負うリスクは避けたい.ということでG913は惜しみつつ却下.

 

続いてRazerのDeathstalker V2 Pro TKL.こちらはG913 TKLと違い,ダブルショットABSキーキャップを採用しており,耐久性だとLogicoolに比べ圧勝.いいじゃん,と思った矢先にもっと致命的な問題が発覚します.

 

バッテリーが弱い

 

Logicoolの大きな強みとして挙げられるのがバッテリー持ちの良さ.実際私はK270でこの恩恵をたっぷり受けていました.バッテリー持ちに関してはRazerはLogicoolの足元にも及んでいません.

私はめんどくさがりなので,バッテリーを結構頻繁に充電しないといけないとなると,そのうち充電ケーブルを挿しっぱにしてしまう未来は目に見えています.確定的と言って差し支えありません.ということで,これも却下.

 

こうなると先に挙げた条件でどこかを妥協するしかありません.そして,気づきます.

 

ケーブル着脱式の有線キーボードでいいじゃん

 

と.

ワイヤレスキーボード最大の利点は,例えばスマホ音ゲーをする時に,キーボードを簡単に片づけられることだと私は感じています.ケーブルが着脱式だったら,有線キーボードだとしてもこの問題はほとんどクリアされます.Deathstalker V2 Proの欠点について考えた時にこのことに気づけて良かったなと思います.

 

ということで,ケーブル着脱式の有線タイプに条件を変更し探しました.こっからは早かったです.

最終候補はこの2つ.RazerのHuntsman V2 Tenkeyless.LogicoolのG PRO.

 

この2つまで絞った段階で,同時に購入する予定であるマウスをRazerのものに既に決めており(後述)統一感が欲しかったこと.また見た目の高級感や機能面も加味して,最終的にHuntsmanを選びました.

 

で,肝心の使ってみての感想なんですが,全体的に非常に完成度が高い.基本的に買い物する時はわりと調べて買うことが多いのですが,キーボードに関してはその中でもマジでめちゃくちゃ調べたので,ある意味で想定通りの使用感という感じです.

まずキースイッチと安定性について.初めてのメカニカル式*7だったわけですが,本当に打ち心地が良いです.この世には様々なメカニカルキーボードがあるので,まだそれらと比較はできませんが,今までのメンブレン式と比べたら雲泥の差です.少なくとも今後私がメンブレン式やパンタグラフ式を買うことは二度とない気がします.もう戻れません.以前使っていたK270は職場に持っていってますが,これをある程度使いこんだら職場のキーボードも間違いなくメカニカル式にしようと思っています.とにかくキーボードを打ってて気持ちが良い.今もこうしてブログを書いてるわけですが,とにかくキー入力が進む進む.こんなに変わるものかと感動しております.誇張抜きで卒論や修論もこのキーボードでやってたらもう少しモチベーションが上がっていたかもしれない,と思うくらいです.本当に.

あとこのキーボードは有線なので,安定性については心配していませんでしたし,特に問題なく使えています.

次にライティングについて.これは意外と控えめ.バッテリーを気にしなくて良いので明るさMAXにしていますが,それで個人的にはちょうどいいくらい.ちなみにライティング機能付きのキーボードでライティングOFFはあまりオススメしません.基本的にライトをつける前提でキーに印字されているため,OFFだと結構印字が見づらいと感じます.

専用ソフトのRazer Synapseについても少し.ゲーミングデバイスメーカーというとLogicoolとRazerが真っ先に挙がるとは思いますが,この2社の製品を選ぶ最大のメリットは,専用ソフトの質ではないかと私は思っています.もちろんこの2社以外にもさまざまなメーカーがキーボードやマウスなどを販売していますが,特に新興メーカーの場合,カスタマイズするソフトの質がオワッていたり,存在しない,なんて話もあるようです.その点,LogicoolのG HUBとRazerのRazer Synapseは,完璧には程遠いですが,大分マシです.

あとこれは先ほど触れていなかった点なのですが,キーボードの場合,LogicoolとRazerではRazerの方がカスタマイズ性が圧倒的に高いです.Razerの場合,ほぼすべてのキーの設定をいじることができます.さらに,Hypershiftというモードがあり,Fnキーと特定のキーを押すことで,なんらかの動作を行えるようにしたりすることが可能です.

私の場合,左Shiftの上にあるCaps Lockキーを使わないため,これをFnキーとして機能するようにし,Fn(Caps Lock)と特定のキーの同時押しによって,原神を一発で起動したり,スクリーンショットを簡単に撮れるようにしています.これがマジで便利.

 

Caps Lock+Sでアクティブ画面のスクリーンショットに設定

 

最後に付属のパームレストについても触れておきます.

 

※写真はフルサイズ用のもの

 

手首を乗っける用のクッションみたいなの.これも結構質感が良い.薄型キーボードというわけではないので,これがないと結構「段差」を感じて違和感がすごいし,そもそも手首が痛くなってくる.マグネットでキーボードとくっついたら完璧だったんですが*8,残念ながらそういうタイプではなく裏面に滑り止めがついているだけ.ここはこのキーボードの数少ない減点ポイントかもしれません.

あと,これは製品とは直接関係ないんですが,キーボードとこの後紹介するマウスは,Amazonアウトレットで購入したため,結構安く買えました.定価だと20000円超えするやつなんですが,14000円くらいでほぼ新品(箱がちょっと汚れていたくらい)が買えたのはマジでアド.ここもプラス点かもしれません.

 

総評としてはかなり良かった.今回紹介している製品の中で一番オススメできると言っても過言じゃないかもしれません.

 

 

マウス

オススメ度(★★★★☆)

こちらもまずは今使っている製品から.RazerのBasilisk Ultimateというマウス.

 

 

マウスに関しては,キーボードほど買い替えの必要性はなかったんですが,ゲーム部屋構築のためにせっかくなので新調し,古いものはこれまた職場に移動させました.こうした願望もあり,このマウスは結構ライティングが派手めなんですが,このことも選んだ際の理由としてちょっと入っています.

さて,マウスに関しては有線で妥協するという選択肢はありませんでした.キーボードはあまり動かさないのでまだ妥協できますが,マウスに関してはめちゃくちゃ動かします.いくらマウスバンジーというものがこの世に存在するとしても,ケーブルによる煩わしさはキーボードの比ではありません.

ということで無線かつUSBドングルでの接続は必須条件として調べ始めました.幸いキーボードと異なり,マウスは有線版と無線版が同時展開されている商品が結構多かったり,あるいは無線しかないというモデルも増えつつあるので,この点でキーボードよりは圧倒的に探しやすかったです.

ところで,マウスを選ぶ際の判断基準は個人的に3つあると思っています.

  1. 形状
  2. 重量
  3. ボタン数

の3つです.

まず形状から.考える際のヒントになるのは,マウスの握り方.マウスの握り方は3種類に大別されます.「かぶせ持ち」「つかみ持ち」「つまみ持ち」の3つの言葉は知っておくとよいでしょう.

 

www.sofmap.com

 

自分に合ったマウスを選ぶときには,マウスを普段どのように握っているのかは把握してから探し始めると良いでしょう.例えばエルゴノミクス形状と言われる,「人間工学に基づいた最適な形」を謳うマウスが世には結構あります.今回私が買ったBasilisk Ultimateもその1つ.ただこのエルゴノミクス形状はかぶせ持ちで1番真価を発揮すると考えられます(私もかぶせ持ちです).

もちろんつかみ持ちやつまみ持ちの方でも十分使えるでしょうが,特につかみ持ちであれば,LamzuのAtlantis,NinjutsoのSora,PulsarのX2などが良いでしょう*9

 

Ninjutso Sora Wireless Gaming Mouseninjutso.com

 

 

次に重量について.先ほど紹介したXM1クローンのマウスたちはどれもマジでビックリするほど軽いのですが,これらに代表されるように,最近の主流は軽いマウス.80gを切っても軽量とは呼べるか怪しい時代になってきました.

で,軽いマウスが流行っている理由なんですが,おそらく昨今のFPS人気が関係していると思われます.何度も言っているように,私はFPSを嗜まないのですが,どうやら現在ではローセンシでマウスをガンガン振って視点移動をし,必要なときはエイムを微調整できるようにする,というスタイルが好まれているようです.そんなわけで,ガンガン振っても疲れにくい・動かしやすい軽いマウスが好まれる,というわけだそう.

FPSをやる方は軽さはある程度多かれ少なかれ気にしておいた方が良いでしょう.しかし私の場合は軽さをそこまで重要視しませんでした.今回買ったマウスは,メーカー公称107gと最近の主流から考えるとちょっと重めです.

 

最後にボタン数について.ここが個人的には一番気にしたポイントでした.FPSゲームではどうやらマウスで多くのボタンを使い分けるといったシチュエーションはあまりないらしく,左クリック・右クリック・中央ボタン・サイドボタン2つ程度のシンプルなものが比較的多いです.

しかし,私の場合これだと足りなくなるだろうなぁと思っていました.少なくともホイールの左右チルト入力は必須.ここによく使う動作を割り当てようと思っていました.

しかし,ボタンが多すぎるのも困りものです.例えばサイドにボタンがいくつもあるマウスがこの世には存在します.代表的なところだと,LogicoolのG604.

 

 

これにはサイドボタン6個,さらに左クリックボタンの近くに人差し指で押すボタンが2個ついてます.後者はまだしも,サイドの6個ボタンはどう考えても誤爆してイライラする未来しか見えない.本格的なMMOなどで使うなら選択肢になるでしょうが,ここまでMMO特化でもそれはそれで使いにくい.ボタンの面で私が求めたのは,キーボードと同じく汎用性の高さでした.

 

ということで,以上の話を踏まえた上で探した結果見つけてきたのがこの2つ.LogicoolのG502.RazerのBasilisk Ultimate.多ボタンマウスのカテゴリに属しますが,その中では比較的扱いやすい部類ではないかと感じた2製品です.

 

 

ちなみに購入を検討していた段階で後継モデルが出ていました.G502 Xってやつと,Basilisk V3 Proってやつ.

 

 

ただ,こいつら価格がそれぞれの前作の2倍くらいします.マウスに2万もかけられんわとなり,今回は断念しました.ただ特にBasilisk V3 Proの方は,そもそもPCゲーム及びガジェット初心者の目線だと,どこがアップグレードしたのかいまいちよくわからなかったというのが正直な感想です.

 

さて,そんなG502とBasilisk Ultimateですが,わりといろんなところが似ています.例えば形状.

 

見てください

 

 

ゲーミングクワガタです

 

*10

 

まあ左右クリック部分の角が鋭すぎるという印象はその通りだと思います.私は買った今もなおその印象は消えません.実物を見てみると,これはこれでカッコいいかもなという気持ちにはなりました.

 

閑話休題

 

この2つの差についてかいつまんでお話していきます.

まず重量.G502が114g,Basilisk Ultimateが107g.Razerの方が軽い.

 

次にボタンの数.ここが結構違う.

G502は,サイドにボタンが3つ.左クリックの端にボタンが2つ.ホイールの下部には,ホイールの回転方法を切り替えるボタンとカスタマイズ可能なボタンが1つ.

次にBasilisk Ultimate.サイドボタンは3つで変わらず.左クリック端のボタンはなし.ホイール下のボタンは2つともカスタマイズ可能.

両者ともにホイールの左右チルトには対応しており,もちろんカスタマイズ可能.ということで,ボタンの面ではG502の方が若干優秀という感じ.ただ,ホイール下のボタンって結構いじりづらいので,その面ではBasilisk Ultimateの実際に使えるボタン数は思ったより少なそうだなという印象.

 

この時点だとカスタマイズ性の高さからLogicoolに軍配が上がりそうですが,RazerにはLogicoolにはないものがあります.それがこれ.

 

 

Charging Dock

 

というやつ.

 

そうです.充電の手間がLogicoolとRazerでは段違いです

先ほどキーボードのところでも,充電の手間を考えるとそもそも有線にしても問題ないという結論になったことをお伝えしましたが,それはマウスでも一緒です.しかし,このCharging Dockがあれば,例えば朝出かけるタイミングでこれにマウスを乗せて充電することを習慣化すれば,充電の際の煩わしさからはかなり解放されます.

LogicoolにもPOWERPLAYという,マウスパッド型のワイヤレス充電のための製品を販売していますが,あれは17000円くらいします.

 

 

充電の手間解消のためだけにマウスより高い金額を払うバカがどこにいるんだ

 

となりました.

 

先ほど私がG502とBasilisk Ultimateの比較をした際に,ワイヤレス製品で大切なバッテリー持ちを挙げなかった理由がこれです.この面でLogicoolとRazerは勝負になっていないと私は感じました.

 

ということでBasilisk Ultimateを買いました.ここからは実際の使用感について簡単に.

まず一番の決め手となったCharging Dock.これは想像通りマジで便利.ただし1点だけ欠点がありました.それが思ったより乗せづらいということ.先ほどの写真を見ていただければわかりますが,Charging Dockに突起がついており,その突起をマウス底面についている接続端子にはめる,という構造なのですが,特に慣れないうちはちょっと入れづらいと感じます.

一方,気づいてなかった便利な機能が1つありました.それが,Charging Dockのライティングについて.Charging Dockもライティングに対応しているんですが,マウスの充電が少なくなるとライティングで教えてくれます.これが結構助かる.このおかげで気づかないうちに充電があとわずか,みたいな事態を防いでくれます.まあそもそも毎日充電していればそんなことはあまり起こりませんが.

あと,サイドボタンの3つ目が想像以上に便利.短いトリガーのような形状になっているため,特にかぶせ持ちの場合ちょうど良い位置に親指が来て押しにくさに困ったことはないです.また,キーボードのところで少し説明したHypershiftのモードを,この3つ目のサイドボタンを押すことで有効になるように設定すると,「このボタンを押しながら左クリック」といった感じで,別の動作を割り当てることができます.なので,操作のカスタマイズ性もこれで十分確保できたかなという印象です.

 

というわけで全体的には満足です.ただオススメ度に関しては,上位モデルが出ていることを加味して,今の時点なら☆4で妥当かなと思い,キーボードよりは1つ点数を下げました.

 

 

モニター

オススメ度(★★★★★)

 

使っているのはこれ.BenQのMOBIUZ EX2510Sという商品.

 

 

迷ったらこれ,と言われるくらい,ゲーミングモニターの中では定番中の定番の商品です.

モニターに関してはあまり迷わずに決めました.いや,迷うほど知識がないまま買いました,の方が正しいです.そして奇跡的に今回は成功していました.なので,キーボードやマウスみたいにどういう経緯でこれを選んだか,という話はできません.

このモニターがなぜ「迷ったらこれ」と言われる定番モニターなのか.

 

汎用性が高い

 

これに尽きます.こう考えると私好きですね,汎用性.キーボードもマウスもモニターも全部そう.

 

ということで,以下ではこのモニターの汎用性の高さの所以を簡単にまとめます.モニター選びに迷っている方は,これらを参考に自分の中で重視したい部分がどこにあるのか把握してから探すと良いと思います.

 

まずパネルの種類について.モニターのパネルは現行だと大体4種類.TN,VA,IPS,有機EL,の4つ.このモニターはIPSパネルです.有機ELはそもそも液晶パネルとは異なる全くの別物で,また売ってるモニターの種類自体が現状は少ない.

TNパネルは安く,後述するゲーミングモニターで重視される諸要素が総じて優秀ですが,色味が悪くFPS特化パネルと言われています.

VAパネルはコントラストに優れており,映画鑑賞用とかだと良いんですが,ゲームには大分向いてないと言わざるを得ない.

一方IPSは色再現性がTN,VAと比べて高く,色味が綺麗なことが特徴として挙げられます.また最近では技術も進歩しており,ゲームで必要な性能もひと昔前と比べ格段に上昇しているらしいです.ということで,ゲームもしつつ,いろんな用途でパソコンを使うというならIPSほぼ一択と考えられています.

 

次に解像度.このモニターは最も一般的なフルHD(1920×1080)です.上述のスペックのパソコンなら,フルHDかこの1つ上のWQHD(2560×1440)で使うのが良いでしょう.4K出力にはこのスペックは心許ないかと思います.

 

ここからはゲーミングモニターだからこそ気にしたい要素を2つほど.1つ目はリフレッシュレート.これはモニターが1秒間に何回画面を書き換えられるかを表す数値で,Hzの単位で表されます.この値が高ければ高いほど映像が滑らかになります.ゲーミングモニターの場合,解像度よりもリフレッシュレートの方が重要視されることもしばしばあります.

ちなみに似たような概念で,フレームレートという言葉があります.単位はfps音ゲーマーの方はこちらの用語の方が馴染み深い方が多いでしょうが,これはモニターに映像を出力する側(パソコン,カメラ,ゲームなど)の指標です.

 

media-hakase.com

 

つまり,例えばこのゲームは120fps対応ですと言われたら,そのゲームは120枚の画像で映像を構成できることになります.したがって,例えば出力側が120fps出せても,モニターが60Hzなら1秒間に画面は60回しか書き換わりません.いくらパソコンがハイスペックでも,そのスペックを発揮できるモニターを選ばないと宝の持ち腐れとなってしまうのです.

なお,このモニターは最大165Hzです.1秒間で最大165回画面を書き換えることができます.一般的なモニターが60~75Hz,良くて120Hzとかなので,それを超えてくるとゲーミングモニターと名乗れる最低ラインはクリアしているかなという印象.この165Hzという数字は中位帯の価格のモニターで最近トレンドのリフレッシュレートになっているようです.

2つ目が応答速度.応答速度とはモニターの色が変化するのに要する時間のことで,これは画面の残像感に影響を与えます.単位はミリセカンド(ms)なのですが,この値は低ければ低いほど残像感が少なく,例えばFPSで敵の位置がブレず正確に照準を合わせやすいということです.このモニターの応答速度は1msと高速*11.ゲームプレイに十分な水準です.

 

またこのモニターはHDRに対応しているのも良い.HDRに対応してるモニターの場合,通常のモニターに比べて表現できる明るさの幅が広がります.その結果,明るい部分と暗い部分の差がよりはっきりし,映像がより綺麗に見えるとされています.

 

www.eizo.co.jp

 

ゲーミングモニターでHDR対応と言われた場合は,競技性は高くないグラフィック重視のゲームを想定して書かれています.このモニターはBenQ独自のHDRiを搭載しているらしいです.一般的なHDRと比べてどの程度すごいのかは全く分かりません.

 

以上を踏まえると,ミドルスペックくらいのPCやPS5用のモニターとして,競技性の高いゲームでも,グラフィック重視のゲームでもスペックを十分発揮することができ,それ以外の用途でも不便なく使用できる万能モニターということになります.

おまけに,このモニターは音の面でも優秀です.一般的なモニターの場合,そもそもスピーカー非搭載のものが多く,ついていても音質がゴミというものがほとんどですが,このMOBIUZシリーズは十分実用レベルのスピーカーを搭載しています.さすがに万単位する外部スピーカーには劣りますが,2000円前後の安物スピーカーと比べると遜色ない音になっており*12,外部出力の音にあまりこだわらない人,音は基本的にヘッドホンやイヤホンで聞く人にとっては十分すぎるスピーカーです.このスピーカーもこのモニターの汎用性の高さに拍車をかけていると言えます.

 

ということでこのモニター,非常にオススメです.強いて不満があるとすれば,ケチらずWQHD対応のものにしておけばよかったかなという後悔がある程度.とはいえ,このモニターを買った当時は今使ってるゲーミングPCではなく,ノートパソコンの2枚目のモニター&Nintendo Switch用として買ったので仕方ないです.これは次買い替える時(といっても結構先になりそうだけど)までの楽しみとしておきます*13

*1:もちろん原神をやるだけならスマホでもできるんですが,さすがに今のiPhone XRだとスペック的にも容量的にも心許なかったこと,当時私は大学院生でその面でもパソコンは必要だったことなどからゲーミングPCにしました

*2:今はいわゆる「ゲーミングルーム」作りに精を出したいなと思っています.そっちのブログもある程度物が揃って来たら作りたいのですが,現状は模索段階

*3:あと単純に当時調べてた時,ドスパラコスパが微妙に見えました.今は分かりません.書いてて思ったけどドスパラは有名メーカーだしもうちょっと勉強しておこうって思いました

*4:これは真偽不明ですが,ありそうな話だとは思ってます

*5:確かTSUKUMOもこういう選び方ができた気がしますが,アークさんを選んだ理由はさっきも書いた通りにコスパでした.ただ一般的にアークさんはコスパはそこまで良くないと分類されています.仕方ないですね.

*6:ゲーミングキーボードを名乗ってはいませんが,高級キーボードです

*7:正確にはこのHuntsmanはオプティカル

*8:ちなみにTKLサイズではなくフルサイズのHuntsmanだとマグネットタイプのパームレストが付属します.なんでやねん

*9:Endgame GearのXM1という有名なマウスがあり,今紹介した3つはこれに形状が似ていることから「XM1クローン」とカテゴライズされることもあるそうです

*10:ちなみにLogicoolのG502の新型はゲーミングクワガタではなくなりました.大分角の部分が丸みを帯びました

*11:とはいえ,最近のゲーミングモニターは大体このくらいにはなっています

*12:実際に2000円程度のスピーカーの音と比べてみた感想です

*13:その時は4Kモニターもある程度値段下がってるといいなぁ.無理かなぁ

初中級者にこそ知ってもらいたい! 歴史に埋もれた名譜面15選

この記事は #maimai10周年ブログリレー 参加記事となります.

 

〇はじめに

  はじめましての方ははじめまして.とある長野県という田舎でmaimaiをやっています,いくら~と申します.とあるフォロワーに「陰湿譜面を投げる老人」と言わせしめるほど,昔の頃の癖強譜面が大好きな人間です.今回はそんなおじいちゃんが,今まさにmaimaiを上達しようと頑張っていらっしゃる皆様に向けて,「年寄りの知恵」を勝手に講釈垂れる記事となっております.

  さてここからは少し真面目に.この記事は,節目の年を迎えこれまでのmaimaiの通時的な歩みに注目が多少高まることも見こし,今では影が薄くなってしまったが初中級者でも十分触れる価値のある譜面を,昔の譜面大好きな私が独断と偏見でピックアップし,その魅力,練習するべき箇所を中心に語っていきます.とはいえあんまりたくさん挙げても書くこちらも大変だし読む皆さまも大変だと思いますので,15個に厳選して紹介いたします(これでも大分絞ったんです…)

  今回の選定対象はmaimai PiNKまで,としました.理由なのですが,私の中でmaimaiというゲームを決定的に変えたと考える事件が2つ,この時期に発生しました.それが「mai-Starの引退」及び「Glorious Crownの登場」です.この点を詳しく語ると本筋から外れてしまうので今回は割愛しますが,私はこの2つの出来事はmaimaiの譜面の方向性を大きく変えたと思っています.なお,語弊のないよう申し上げておきますが,PiNK以前の譜面が好きだからと言ってそれ以降の譜面傾向が好きでない,嫌い,という意味ではありません.双方ともにそれぞれの良さがきちんとあることを私は十分に認めています.私は昔の譜面に思い入れがあり,そちらのコンセプトにより惹かれる人間として育った,というだけのことです.念のため.

  最後にもう1つだけ前置きを書かせてください.実は私は以前,YouTubeに初中級者向けのオススメ曲を紹介する動画を全3パートに分けて投稿しているのですが,今回の記事ではここで紹介した曲は除外し,この動画で語らなかった譜面についてお話します(ここで紹介した譜面の中には改めて語りたい曲もいっぱいあります).なお,動画のリンクを貼っておくので興味があればご覧いただきたいのですが,この動画は界隈で賛否両論ありました.

 

youtu.be

 

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実際のところ,この動画で紹介している譜面のラインナップは,私の思想,つまり昔の譜面好きの性格が色濃く出ています.そのため,現代では練習譜面としてそぐわない譜面も多く含まれているのではないかという批判が少なからず存在しました.実のところこの動画を作った私自身も,ここでの紹介曲は「ちょっとやりすぎたな」と今は反省していますし,またいずれ改訂版を作りたいなと思っています.とはいえ,2年前の私が良いと思って紹介している曲たちであるのもまた事実ですので,今回はここでの紹介曲は割愛し,よりコアな曲を紹介いたします.

  さて,ではここから本題に入ります.今回の紹介譜面は先述の通り,初中級者にも触れてほしいという観点から選定しました.そのため,UNiVERSE PLUS基準で13以下の譜面とし,その範囲内で難易度を☆~☆☆☆☆☆までの5段階に独自の基準で分けてみました.また,ロストワンの号哭など紹介せずとも自発的に触れる人が多そうな曲は入れていません.以上を踏まえ,是非ご自分の実力に合わせて気になった曲をチェックしてみてください.

 

「☆」:初心者にもオススメ.むしろ初心者にこそやってほしい

・ZIGG-ZAGG(maimai/niconico&ボーカロイド

今回紹介する曲の中ではぶっちぎりで1番やりやすい譜面でしょう.この曲の魅力は何といってもPV合わせの配置です.この曲のみならず,特に初代~GreeN PLUS頃までのボカロ曲は,「踊ってみた」のPVがついている曲が多くあり,譜面もそれぞれのPVでの動きを意識した配置が多く存在します.そのため,後ろのPVを見つつ譜面を叩くと,踊っている気分になれる…かもしれません.

 

・マリアをはげませ(maimai/ゲーム&バラエティ

昔の譜面はスライドとホールドが厄介というイメージを持たれている方はいらっしゃるでしょうか.実際それはその通りなのですが,この譜面はタップ,特に流しがかなり厄介です.この流しは遅く早グレ・グドが出やすいだけでなく,分業が難しい配置となっていることが非常に多く,厄介さに拍車をかけています.とはいえこの譜面は流し(及び苦手な人はトリル)以外は非常に平易で,むしろ難所である遅い流しに集中しやすいと思います.流しが苦手な方は是非.あと曲がかわいいのが良い,好き

 

・Love You (maimai/POPS&アニメ

陰湿譜面の代表例,まさに真系というのを体現した譜面です.maimaiのホールドに慣れていない方にとっては,初見で地獄を味わうこと必至です.この曲は大きく2つの要素で構成されています.1つ目はホールド終点の不規則性.2つ目はスライドの遅さです.思い入れが特に強いのでちょっと熱く語ります.お付き合いください

  1つ目についてですが,これはやったことがあれば誰もが理解してくれるかと思います.特にホールドを1つ押したまま,別のホールドを押し,後者を先に離す,という配置は現代の譜面ではほとんど見られませんし,終点をきちんと見る癖がついてないと間違いなくひっかかるでしょう.このため,この譜面をやるといい意味でホールドに対して不信を抱くようになり,結果的にきちんと譜面をよく見る習慣がつくのではないか,とも考えています.

  2つ目も経験者ならどこか分かるでしょう.そう,中盤ですね.通常の譜面であれば,スライドは1拍きちんと待ってなぞれば,(よほど速くなぞらない限り)FASTグレを取られることはほとんどありません.しかしこの曲のスライドはほとんど全てビミョーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーに遅いのです.特に先ほど言及した中盤でかなり厄介に作用します.この部分,スライドの始点は2分音符刻みで,つまり次の☆タップを叩く前には1本前のスライドをなぞり始めているのですが,☆タップを叩いた時,前のスライドは2/3くらいなぞっている状態が正解です.このため,他の譜面では起こらない非常に特殊ななぞり方が要求されます.さらにスライドの配置自体も不規則なため,初見は相当地力がついていない限り大混乱でしょう(実際私は今でいう銅~銀レートくらいの実力の頃に投げられて大爆死しました.ある意味真系の虜になった瞬間でもありますが).とはいえこの譜面ができるようになれば,スライドノーツに関してもどのタイミングで終点のセンサーに触れると光るのかを実感できるようになると考えています.

 

「☆☆」:程よく変な譜面.分かれば安定しやすい

・M.S.S.Planet(GreeN PLUS/niconico&ボーカロイド

そもそもmaimaiのスライドノーツは過去2回,種類が増えたことはご存じでしょうか.このうち1回目のGreeN PLUSのタイミングでは,センサーを5つ以上使う長い外周スライドや短い直線/外周スライド,さらにはいわゆるp,qスライドと言われるCセンサー周辺を境に自在に折れ曲がるスライドや稲妻型のs,zスライド,v型スライドが追加され,一気にスライドの種類が増えました.このため,GreeN PLUS期の譜面はこうした第1次追加スライドの練習として最適なのですが,いかんせんまだ時代はGreeN PLUSなので,譜面傾向こそ昔のままスライドの軌道だけ複雑になる,という例も多く存在します.

  閑話休題.この譜面はそんなGreeN PLUS期の中では比較的とっつきやすく,現代にもきちんと受け継がれたタップと一緒にスライドを払う配置が多く登場しますので,その練習には最適です.しかし,それだけでなくタップでスライドを払わない配置も多く存在します.昔の低密度譜面ではこういう(現代人の感覚に照らし合わせると)「歯抜け」な配置が多くあります.しかし,この「歯抜け」によって,スライドをなぞり始めるタイミングが固定されず,自由に各々がやりやすいように譜面を処理する(≒運指の自由度が上がる)のがこの頃の譜面の大きな魅力なのではと最近は考えています.

また,サビにおいて,この難易度帯では非常に珍しくイーチ流しを搭載しており,その練習にも良いでしょう.特にこの譜面の場合,流しすぎると8分間隔で接続する次のイーチを巻き込んでしまいますので,そこも注意点でしょう.

 

・神々の祈り(GreeN PLUS/東方Project

かつて一筆書きスライドの練習と言ったら,で真っ先に挙げられていた譜面です.一筆書きの技術は今でこそ当たり前のように使われており,色んな譜面で練習することはできますが,このブログをご覧になっていただいたみなさんには是非この曲にもトライしてみてほしいなと思っています.譜面としてはGreeN PLUSの新スライドがふんだんに使われており,各スライドの終点把握が非常に難しいのですが,個人的にはAメロがかなり問題児と思っています.というのもイーチの腕の運び方が非常に難しく,絶対の正解がないタイプの配置難になっており,逆にそこが面白いです.さらには,イーチスライドの☆を取った後一度手を全く別のところに動かすという配置が出てくるため,思ったより忙しいです.また,スライドのスピードが中々に不規則です.余程自信がない限りスライドローテーションはON推奨です.

 

LOL -lots of laugh-(PiNK/niconico&ボーカロイド

今回唯一のPiNKからのピックアップです.MSSPlanetのところでお話しした新スライド追加ですが,第2次がPiNKの時です.この時に追加されたのが同始点イーチスライド,Cセンサーを通らずに曲がるスライド(いわゆるpp,qqスライド),別のAセンサーを経由するスライド(いわゆるVスライド),扇型スライドの4つです.またスライドの☆タップをブレイクにすることができるようになったのもこの頃ですね.これらも現在では当たり前のように使われているスライドばかりです.

さてこの譜面はというと,現代にぐっと近づいたPiNKというバージョンにおいて,徹底的に旧世代譜面への回帰を目指している(筆者分析)譜面です.スライドの軌道こそ後半になるにつれどんどんぐにゃぐにゃになっていきますが,要求されていることは真系・超系の低密度譜面とわりと似ています.先ほどMSSPlanetのところで,昔の譜面の魅力の1つとして「運指の自由度」を挙げました.この譜面はスライドの☆タップを取った後,スライドを持ち替えるか持ち替えないかが非常に絶妙なラインになるように調節されています.このため人によってどう処理するかは違いが出るでしょう.またLove Youほどではないですが,スライドが絶妙に遅く,きちんと☆の動きを見ながらスライドを捌く技術も必要です.

 

「☆☆☆」:ヘンテコ譜面に少し慣れた頃にやるとさらなるステップアップが見込める

・時空を超えて久しぶり!(GreeN/ゲーム&バラエティ

私が駆け出しだった頃,PiNKの頃です,当時とても上手かった友達に初めて会った時に投げられた曲の1つで,かなり衝撃を受けた譜面の1つです(ちなみにLove Youもこの時に投げられた思い出の曲です).これはスライドの始点となぞる手を分けるのが推奨される譜面で,分業練習譜面と言えるでしょう.ただ現代の譜面で求められる分業とはやることが少し違いますし,やり方が分かったところでスライドの始点でのタップ巻き込みには気を付けなければならないです.今でもたまに無性にやりたくなる譜面なのですが,そのたびにひやひやしながらスライドを捌いています.スライドの分業は私が大きく上達するきっかけとなった技術で,すごく大切な技術だと思っています.是非挑戦してみてください.

 

・全人類ノ非想天則(GreeN/東方Project

リズムは8分と短めの16分でほとんどが構成されているため非常に単純なのですが,いかんせん配置が非常に悪く後半に行くにつれてどんどん捌きづらくなっていきます.特に16分3連に関しては,某S氏よくここまでパターン色々用意したなというレベルで多彩です.16分3連が音ゲーの基本になる,というのは別ゲーにはなりますが太鼓の達人の夏祭りが強烈に証明しています.このゲームは16分3連というだけでかなりの種類を作ることができるゲームです.是非この譜面でそのレパートリーを増やして地力あげに役立ててみてほしいなと思っています.

 

・YA・DA・YO [Reborn](EXPERT)(maimai PLUS/ゲーム&バラエティ

かつては説明不要譜面だったかと思いますが,これこそまさしく歴史に埋もれた譜面なのかもしれません.最近maimai界隈でこの譜面が話題に上がることは少なくなっているかと思いますが,かつてはこれが攻略できないという一種の「難民」まで存在していた記憶があります.

ご存じない方は是非見てみてほしいです.前半は厄介な縦連を含むリズム難.サビに入ってからはひたすらBPM105という超低速の16分乱打が一切休符を挟まず飛んでくるものすごいクセの強い譜面になっています.これぞ譜面-100号の力.特に後半の長乱打については,前述の通りものすごく遅いのでその中でリズムを一定に保ち続ける良いトレーニングになると同時に,一部交互に見えにくい(実際はちゃんと完全交互で取れる)配置があるため,それに惑わされずに捌ききる力が求められます.

 

 

「☆☆☆☆」:ちゃんと研究してその譜面に慣れないと厳しいが,ちゃんとやると他でも応用が利く

・ダブルラリアットORANGE/niconico&ボーカロイド

☆☆☆であげた時空を超えて久しぶりの強化版が前半で降ってきます.是非そちらに触れた上でこの曲をやってみてください.練習したことが無駄にならないという実感をかなり直感的に理解することができると思います.そしてサビですが,アンサーサウンドとしては4分音符が連続するだけの譜面であり,言ってしまえばイーチスライドの連続でしかありません.しかし軌道が非常に厄介です.なんと手の流れ通りにスライドを処理し続けると途中で100%腕が絡まります.しかも質の悪いことにスライドの始点がもう片方のスライドの終点になっている(CYCLESスライドの内側みたいなやつ)ため,スライドの方向がおかしいことに中々気づきにくいです.よく譜面を研究した上でプレイすることをオススメします.

また,それ以外の部分については,GreeN PLUS登場の新スライドの軌道の厄介さが前面に出ています.この譜面に限った話ではありませんが,特にGreeN PLUS~ORANGE PLUSくらいまでの譜面は,今よりも軌道が複雑であることを積極的に難しさとして利用している譜面が多いです.複雑な軌道のスライドに対して苦手意識がある方は是非しっかり触ってみましょう.

 

・Mysterious Destiny(GreeN/ゲーム&バラエティ

今でこそスライド(+ちょっとブレイク)だけの譜面というのはいくつか例がありますが,この譜面がその最初となります.その少し後のGreeN PLUSにBack 2 Backがリリースされたわけですが,これとBack 2 Backは大きく傾向が異なります.Back 2 Backは厄介な一筆書きと同始点スライドがメインである一方,こちらは直線,外周スライドの厄介さを徹底的に突き詰めた譜面になっています.最近だとsølipsのラスト直前のスライドラッシュ部分で直線スライド,特に斜めの直線スライドの難しさに頭を悩ませている人は多いでしょうが,この時代の譜面は直線スライドによるスライド難が多く存在します.そしてこの曲はそのある意味際たる例ということになります.当然sølipsとこれや他の昔の譜面では密度やスピードが桁違いなのですが,まずは遅い状態でできるように練習してみるのもアリでしょう.

 

エピクロスの虹はもう見えない(Re:MASTER)(ORANGE PLUS(曲登場:GreeN PLUS)/東方Project

隠れたスライド持ち替えの練習譜面です.というかスライド持ち替えがほぼこの譜面の全てです.譜面をご覧になっていただければわかりますが,スライドをなぞるタイミングでホールドが絡むせいでかなり運指に制限がかかり,持ち替えが必須となります.私は昔スライドの持ち替えが本当に苦手だったのですが,この譜面に出会い感動し練習したことにより,持ち替えというテクニックが大好きになりました.この譜面はもはや芸術とも言えるほどホールドによる運指誘導が完璧です.rioNの最高傑作(主観)を是非体感してみてください.

 

 

「☆☆☆☆☆」:マジでむずい.虹レ目指す人には是非挑戦してほしい

・どういうことなの!?(ORANGE PLUS/niconico&ボーカロイド

最近個人的にとても注目している譜面です.ハンドスピードという概念を皆さまご存じですか?恥ずかしながら私もわりと最近ようやく知った概念なのですが,高速で腕を正確に思った位置に動かす力,及びそのスピードのことを指します(したがって速いトリルを長く持続させる力とは別種です).最近の上位は高密度での振り回しが多数飛んできますのでこの力がいかに大切かは恐らく音ゲーマーならば誰しも理解できるでしょう.

さてこの譜面はこのハンドスピードのトレーニングに最適なヘンテコ譜面なのではないかと今私が熱い眼差しを向けています.というのも,ホールドやスライドで片手を拘束し,その間にタップを8分間隔で捌く必要があるのですが,このタップがとにかく遠く,ハンドスピードがないと一瞬で違うところを叩いてしまいミスに直結します.手を出張させたりボタンを1つ以上飛ばして8分音符以上の密度の高いノーツを捌くのは地力がきちんとないとできません.私はハンドスピードが弱いのでこの譜面はかなり苦手です.是非一緒に練習しませんか

 

・腐れ外道とチョコレゐト(maimai PLUS/niconico&ボーカロイド

かつての超人気譜面(だったはず)であり,今ではすっかりおなじみはっぴーのmaimaiデビュー譜面の1つです.特にこれとStreakはお気に入りだったようで,旧筐体時代(確かMURASAKiくらい)これとStreakの1クレ内プレイでアイコンが貰えたはずです(記憶があいまいなので詳しい方いたら教えてください).今ではこの譜面を見たことがないというマイマイマーもいらっしゃるのでしょうか….是非この機会に見てみてほしいです.

さて譜面としては,いわゆる「窓ふき」が有名なのですが,個人的に注目してほしいのは2番のAメロです.ここのホールド複合地帯は一見叩けそうできちんと対処しないととんでもない目を見ることになります.実際運指を研究すると分かるのですが,きちんと交互で処理しようとすると一部腕が交差します.腕の交差はSplash PLUS,UNiVERSEあたりから増えてきている(特にシチミヘルツはよく使いますね)配置であるため,まだ実はあまり使用例が多くありません.是非この曲も使って腕の動かし方のストックを増やしてみてほしいです.

 

・Feel My Fire(maimai PLUS/maimai

真系プレートを詰めた物好きの方ならお分かりでしょうが,とんでもなく難しいです.というか譜面も曲も異質すぎて他に例えられる譜面が思いつきません.はっぴー作なのですが,今のはっぴーとは傾向があまりに違く初見でビックリしたことが今でも忘れられません.この譜面はとにかくタップが大問題です.BPMが遅いことだけが救いなのですが,その配置は常軌を逸しています.ゴリ押しでやるには相当フィジカルがないと難しく,交互で叩こうとしても似た配置がほとんどないため慣れるのが相当に大変です.ではなぜこれを紹介するか.あまりに配置が特殊すぎて,これができたら大抵の配置難乱打はできてしまうという自信をつけることが期待できるからです.実際私も真神を狙う過程でこいつには相当苦戦させられましたが,おかげで対処できるタップが増えたことを間違いなく実感しました.虹レ近辺の方にオススメしたい1品です.

 

〇おわりに

ここのパート最初は入ってなかったんですが,編集してて気づいたので1つだけ.今回の選曲niconicoジャンルからの選曲がかなり多かったなと感じました.ただそれもそのはずmaimaiというゲームは,元々niconico動画の「踊ってみた」から着想を得たゲームであり,maimaiというゲームの初期の頃のコンセプトを最大限生かした譜面がこの頃のボカロジャンルには多いということでもあるのではないでしょうか.残念ながら新筐体への移行とともにそのPV自体が削除されてしまった曲もいくつか存在します.ここで紹介しきれなかった初期の頃のボカロの名譜面が他にもたくさん存在します(ハッピーシンセサイザ,メランコリック,I♡,etc…)が,それでも譜面で踊る,というコンセプトのもと誕生した譜面自体は消えていません.是非歴史を感じるこのタイミングでこそ,こうした譜面に改めて目を向けてほしいなと思いました.少しだらだらした記事となりましたが,これにて以上です.また細かいところは公開後も追記するかもしれませんが,是非他の方のブログにも足を運んでみてください.

【徹底解説】D4DJ Groovy Mix(グルミク)のオプション設定について

こんにちは.いくら~と申します.ブログは初の投稿です.拙い部分もあるかもしれませんがよろしくお願いいたします.

はじめに

先日,ゲキチュウマイ×グルミクのコラボが発表されました.maimaiとグルミクのWメインで活動している音ゲーマーである私にとっては夢のようなコラボであり,急遽ゲキチュウマイプレイヤーに向けてグルミクをプレゼンする動画を作っちゃいました.

 

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その動画の中で,「オプションについては,記事を書いたからそちらを見てくれ」と述べましたが,これがその記事となります.オプションが充実していることもこのゲームのありがたいポイントの1つですが,特に初心者の方には多すぎて何が何やら状態になりかねません.

この記事では,項目ごとに順を追って説明していきます.また,項目ごとに主観に基づき,重要度を3段階で評価しました.まずは★★★の項目から自分にあったものを見つけていくことから始めてみてください.ゲキチュウマイコラボをきっかけにグルミクを始めた方がきちんと楽しめるように,またすでにグルミクを始めている方もオプション設定を見直す機会となるように書いてみました.少々長い記事ですが,是非最後までご覧ください.

なお,この記事はところどころ上記に挙げた私の動画をご覧になっていることを前提の物言いをしています.その点はご了承ください.

 

まず私の普段のオプションを載せておきます.深く考えない方はこれを丸コピして,そこから適宜修正する,という形でも良いと思います.(なお,このオプションは執筆現在の端末,iPhone XR使用時のものです.iPadなど大きい端末を使っていると最適なものはここから変わるでしょう)

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ただし「音ズレ調整」と「判定調整」だけは,ざっくりで良いのでご自分に合ったものにしてください.やり方を超簡単に説明しますと以下の3ステップです.

 

①「音ズレ調整」を「測定」を使ってアバウトに合わせる

② 1曲決めて(自分が余裕でプレイできる難易度が良い)曲に合わせて プレイ

③ リザルトの「タップタイミング傾向」のグラフやFAST/SLOWの内訳を見て,あまりにFAST/SLOWのどちらかに寄ってたら,「判定調整」をいじる.

 

この話の詳細は後述します.

さて,ここからは本題の各項目ごとの解説になります.先述したように,重要度を主観に基づき3段階で評価してあります.

 

レーン設定

長さ(★★★)

動画でも紹介したレーンカバー機能にあたるものです.私は50%にしていますが,これは多分短い方です.70~80%にしている人が多い印象です.画像は50%の場合と100%の場合です.

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レーン長さ50%

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レーン長さ100%

 

広さ(★★)

最小80%,最大150%です.画像のようにレーンとレーンの間の間隔が変わります.私は110%です.大事ではありますが,好みで変わりますので正解はないでしょう.

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広さ80%

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広さ150%

判定ラインの高さ(★)

私はデフォルトで慣れてしまいましたのであまり語れません(この差によるプレイ感覚の違いに詳しい方がいらっしゃったら教えてください).+10と-10の場合を載せておきます.

追記:iPad勢の方は「0だと高すぎる」と言っていました.端末によって調整するのがよいのかもしれません.

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判定ラインの高さ-10

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判定ラインの高さ+10

 

濃さ(★★)

音ゲーとしてガチるなら100%推奨.余計な情報をカットできます.

 

ラインの濃さ(★)

私は0%にしています.デフォルトは90%(画像参照)でレーンごとに線で区切られます.こちらもお好みで.

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ラインの濃さ90%

 

ノーツ設定

速さ(★★★)

ハイスピはどの音ゲーでも大事です.レーン設定の長さを加味してしっかりと決めてください.一度決めたら基本動かさないことを私は推奨しています

 

大きさ(★★)

最小50%,最大200%ですが,画像の通りどちらも極端ですね(50%はまだ使えるかもしれませんが).私は90%で少し小さめ.このくらいがおススメ.

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ノーツの大きさ50%

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ノーツの大きさ200%

 

長押しラインの濃さ(★)

100%以外にする必要ないと思います.0%にするとすごいゲームが始まります.

 

バックスピン明度(★★★)

めちゃくちゃ大事です.しっかりと解説します."アンインストール"という曲の中盤を使って,40%の場合と100%の場合でそれぞれプレイしてみた動画を載せました.比較してみてください.

 

youtu.be

 

40%の場合,スクラッチノーツの奥側のノーツが暗く表示されており,スクラッチノーツを叩いた瞬間に奥側のノーツが明るく出現するようになります.100%の場合,この明暗の差は生じません.

このオプションに絶対的な正解はなく,考え方が大きく分けて2つあります.

 

1つ目は,明暗の差をつけることで,ノーツを処理する順番が分かりやすくなるという考え方です.

この場合は値を下げます.私はこちらの考え方です.さすがに40%だと暗すぎるので,普段は70%にしています.

2つ目は,明暗の差をつけたら急にノーツが現れる感覚になって見づらくなるので,変えない方が良いという考え方です.

こちらを推奨するランカーの方もいます.この場合は100%とします.

 

恐らくグルミクというゲームをやる際,最も試行錯誤が必要なオプションだと思います.色々試してみてご自分の最適解を見つけてください

 

オートプレイ明度(★★)

余程がなければ100%にしてください.値を下げるとオーディエンスモードなどでオート再生する際にノーツが暗くなってしまいます.

 

判定設定

音ズレ調整/判定調整(★★★)

めちゃくちゃ長くなるので最後に解説しました.そちらをご覧ください.

 

判定モード(★★★)

「統合」推奨です.公式は「プレイに精度を求める場合は分離がオススメ」と言っていますが,「分離」にするとゲームの難易度が数十倍では済まないレベルで跳ね上がります.すでに「分離」で慣れてしまった,といった場合でない限りは「統合」推奨です.

 

横幅(★★)

重要ではあるのですが,基本は100%で良いです.(以下難しい話なので興味があれば読んでください)

 

多分一番わかりにくいオプションです.タップ/ロングノーツが各レーンに降ってくる際,どこまでタップした際の位置のズレを許容するか,に関わるオプションです(と自分は理解しています).画像は横幅100%と50%の場合で,真ん中のタップノーツが反応するエリアのイメージです(内容としては正しいはずです)

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横幅100%(イメージ)

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横幅50%(イメージ)

 

このように,このオプションを変更すると,レーンごとに画面を触った時に反応してくれるエリアの広さが変わります.実際,最小の50%でやるとものすごくタップが抜けると思います.なので基本は100%とし,隣接するタップ同士が巻き込んでGOODが多発する,といった場合にのみ少し下げる,という使い方になります.理屈的には使っている端末が小さい時に効果を発揮しそうです.私の端末が(現在)iPhone XRですがデフォルトのままで何も問題ないですので,最近の端末の大きさを考えるならば基本的に気にしなくて良いでしょう.

 

判定文字の高さ(★)

その名の通り.最小-2.0,最大2.0で比較は以下の通り.お好みで.私は-1.0です.

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判定文字の高さ+2.0

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判定文字の高さ-2.0

 

 

表示設定(★★)

「同時押し線」のみON,それ以外OFFを推奨.特に小節線は罠です.これもONにしてしまうと,同時押しでないものを同時押しと誤認識してしまうことが多々あると思います.スキル系2つはガチ音ゲーの面では不要です.

 

演出設定(★)

タップエフェクトはON推奨.ないと判定が少し分かりにくくなります.それ以外はわりとお好みでOKです.邪魔だと感じない程度にエフェクトをかけてみるのもこの手の音ゲーならではの醍醐味でもありますからね.

 

スキン設定(★★)

ノーツデザイン系は完全に好みですが,色々試して見やすいと思うものを使いましょう

コンボ位置表示は「判定文字の下」を推奨.同時押しでコンボを切った場合に,どちらのノーツで落としたかが分かる場合があります.

判定文字表示位置は「中央」か「各レーン」かで選択.「中央」は実はテクニカルスコア狙いをする方にオススメ(FAST/SLOWの文字が見やすくなります)

 

サウンド設定(★★)

ボイスは基本0,楽曲,SEのボリュームはお好みで.動画で触れたタップSEのカスタマイズはここからできます.

スライダーエフェクトですが,私は普段はOFFにしています.ONにするといかにもDJっぽいエフェクトがかかりますが,リズムが分からなくなることがあるかもしれません.お好みで選択して良いと思いますし,曲に応じて切り替えるのもアリです.

 

LIVE PASS専用設定

FAST/SLOW表示(★★★)

動画でも触れましたが,ご自分の実力,また楽曲難易度によって適宜変えていきましょう

JUST PERFECT(★★)

ONにすると虹PERFECTになった際,専用の効果音が鳴るのですが,個人的には煩わしいし逆に精度が取りづらいと感じましたので,「SEのみOFF」にしています.「OFF」にすると,リザルト画面で虹PERFECTが表示されなくなります(ただしLIVE PASSが有効である限り,テクニカルスコアの集計自体は常にされています.このため,非表示にして逆算することも可能です).

 

音ズレ調整/判定調整について

(以下,LIVE PASSで解放される上位のPERFECTのことを虹PERFECT,通常のPERFECT,または虹PERFECTでないPERFECTのことを白PERFECTと呼称します)

 

動画でも判定調整がゲキチュウマイと同様に2種類あるとお伝えしました.したがって,判定の合わせる手順もゲキチュウマイと基本的に同じです.「音ズレ調整」がゲキチュウマイの判定調整A,「判定調整」がゲキチュウマイの判定調整B,にそれぞれ相当します.つまり前者が音押しした時のズレを調整するもの,後者が目押しした時のズレを調整するものになります(詳しくはたけるんさんがめちゃくちゃ詳しくTwitterにて解説してくれています.そちらをご覧ください).

 

 

 

では合わせ方を見ていきます.冒頭にて簡易的な流れは紹介しましたが,ここではより詳しく解説します.以下の手順を踏みます.

 

「音ズレ」調整の下にある「測定」をタッチして,リズムに合わせて測定する(目押しはしないこと)

FASTに寄るなら-に,SLOWに寄るなら+に調整する(ここでの調整はざっくりで良いです.何連続ピッタリが出るまで粘る,とか考えなくてOKです

 

特定の曲を1つ決めてプレイしましょう

いわゆる3600族以外の曲だったり,めちゃめちゃ遅かったりしなければ基本なんでもOKです.

個人的なオススメはHappy Around!のオリジナル曲,"HAPPIEST☆DREAM"(HARD:10+/EXPERT:12+)です.BPM190で非族の中では判定が綺麗な方,少なくとも私はオフセットの極端なズレを感じなかった,HARD,EXPERTともに12分音符,16分音符がほどよく混ざっておりリズムが単調でない,スクラッチやホールドノーツによる譜面巻き戻り・停止が多くない,難しすぎない,解禁不要,と判定調整にピッタリな要素を兼ね備えてます.参考までに.

 

③ 曲を決めたら,それを「曲に合わせて(≒目押しをなるべく意識せず)」プレイしてください

プレイ終了後,リザルトで判定の内訳と,「タップタイミング傾向」のグラフを確認します.この時,次のことを確認してください.

 

ⅰ) GREAT以下,または(LIVE PASSを解放している場合)白PERFECTがご自分の地力を鑑みた時に出過ぎていないか

「自分の地力」というのは,これまでの音ゲーの経験とグルミクへの慣れを総合してご自身で判断してください.判断に困ったら私にリプライを飛ばしていただければ対応できると思います.

ⅱ)「タップタイミング傾向」のグラフを見た時に,FAST/SLOWのどちらかに極端に寄っているか

特に棒グラフの山の中心が真ん中以外にある場合は,判定が正しくない可能性が極めて高いです.(なお,LIVE PASSで解放される,さらに詳細なグラフは参考にするべきではありません.グラフ1本あたりの幅がとんでもなく狭いので逆にあてになりません)

 

ここまでの手順を踏んだうえで,ⅰとⅱを同時に満たす場合,「判定調整」が合っていないと考えるべきでしょう.値を少しずついじってください.なお,ここが少し不親切なポイントなのですが,ズラす方向が「音ズレ調整」と逆です.FASTが多い場合は+に,SLOWが多い場合は-にそれぞれ調整してください.

 

以下②と③を繰り返します.あくまでも目標はGREAT以下・白PERFECTの数を減らすことです.グラフの見た目を綺麗にすることが目標ではありませんので,そこは見失わないでくださいね(もちろん,グラフの見た目が綺麗だと気持ち良いのでそれに越したことはありませんが).

このようにして,「判定調整」の値が決まったら,以降は基本そこから動かさないようにしておきましょう(絶対に変えるな,とは申しませんが,変える際は目押しの位置が動くということになりますので慎重に).

 

そしてある意味最も重要ですが,中級者以下の方は判定を調整することにこだわりすぎないようにしましょう

 

白PERFECTは音ゲーの中では広い部類です(許容±50ms.maimaiの通常PERFECTと一緒の広さです).多少判定がズレていても白PERFECTの範囲であれば光ってくれます.少し厳しい言い方になりますが,まずは実力をあげてから細かく調整することを考えましょう.実力が伴わないと本当の意味で自分に合った判定を探すのは難しいのです.「音ズレ調整」と「判定調整」の大体の値を決めたら,その値を信じてしばらくやりこみましょう.実力がきちんと上がった上で,自分の判定に違和感を感じたら,その時はそれぞれの値を見直すべきタイミングである可能性は高いでしょう.

 

逆に上級者の方(14+↑が結構PFC取れる・テクニカルスコアで1004900↑を狙いたい or 狙える)は,これに従って自分に合った判定を細かく調整する地力があるということにもなります.また,(上記のように曲押しをしている場合)上級者の方は曲に応じて「音ズレ調整」の値を調整することも覚えておきましょう.

 例えば"今宵はHalloween Night!"あたりは,(おそらく)いつも通りの感覚でやるとかなりFASTに寄るかと思います.もちろん遅めに叩くことを意識して光るならそれでも良いですが,オフセットが(おそらく)少しズレていますので,音ズレ調整を少し-に寄せる,ということもしてみて良いでしょう.(ただし,基本的には自分の決めた判定の値を信じることが一番重要なことです.これはどの実力帯になっても不変だと思います)

 

 

 

 

 

 

長い記事でしたが以上となります.最後までお読みいただきありがとうございます.質問やコメントございましたらお気軽にお願いします.